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開封のため、西宝庫に入る勅使らの列=2024年10月2日、奈良市雑司町、今井邦彦撮影
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 聖武天皇の遺愛の品々などが納められた奈良市の正倉院で2日、宝庫の扉を開ける「開封の儀」があった。毎年、宝物の保存状態の点検や調査が行われ、一部は奈良国立博物館(奈良博)で開かれる「正倉院展」で公開される。

 午前10時、正倉院事務所の飯田剛彦所長を先頭に、天皇陛下の使者である勅使の押野智行侍従や橋村公英・東大寺別当(住職)、井上洋一・奈良博館長らが列をつくり、西宝庫へと入っていった。

 正倉院事務所によると、宝庫には六つの部屋があり、扉の鍵には麻縄をまきつけた「勅封」がされている。勅使の立ち会いのもと、縄を切って封が解かれるという。11月29日には再び扉を封じる「閉封の儀」がある。

 奈良博で26日~11月11日に開かれる「第76回正倉院展」では、初出陳11件を含む57件の宝物が出陳される。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)へ。(今井邦彦)

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