中国の習近平(シーチンピン)国家主席は6日午前、パリでマクロン仏大統領、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長と会談した。電気自動車(EV)をはじめ、政府から補助金を受ける中国企業が欧州市場を席巻することにEUが警戒を強めるなか、3首脳はEUと中国の貿易摩擦について議論した。

 EUにとって中国は最大の貿易相手国で、貿易赤字は2023年で2910億ユーロ(約48兆2590億円)に上る。EU側は中国が国内の製造業による過剰生産品をEU市場に大量に輸出することで、域内の企業を弱体化させているとの見方を強めている。

 フォンデアライエン氏は3者会談後の記者会見でEVや鉄鋼を例に、「中国の補助金付きの製品が欧州の市場にあふれている」と指摘。中国政府に「構造的な過剰生産」の解消を求めた。さらに「世界は中国の過剰生産を吸収できない」とも述べ、中国の輸出に影響を受けている主要7カ国(G7)や新興国と連携を深める考えを表明した。

 さらにフォンデアライエン氏…

共有
Exit mobile version