(東北楽天ゴールデンイーグルス5―1北海道日本ハムファイターズ)
試合前までの三振数はリーグ最多の27。楽天・小郷裕哉は、その数字を恥じることはない。今季1号が、思い切りの良さを発揮した自身初の先頭打者本塁打。「小学生ぶりぐらいに打ちました」と、はにかんだ。
初球だった。日本ハム・鈴木の下手から浮き上がる真っすぐをとらえて右中間へ。一振りでチームに勢いをもたらした。「1番の時はアウトでも良い打球、今日はいけるぞ、というのを心がけている」
- 楽天球団社長「観客入れる考え感じられず」 昨季12球団最少の衝撃
昨季は右翼のレギュラー争いを勝ちぬき、自己最多の10本塁打。ただ、規定打席に、わずか2打席届かなかった無念さが胸にある。「その悔しさをエネルギーに変えてやっていきたい」
プロ6年目の今季、開幕戦は3番でスタート。チーム事情に応じて1番に座るものの、スイングがぶれることはない。「試合の始まりの1番(目の打者で)、意識するのはそのぐらい。あとはもう自然の流れで来る。場面、場面でやろうと心がけている」
そんな27歳にとって、今季が勝負の1年になる。この日は2安打を記録し、安打数を26本に伸ばし、リーグトップに立った。「(シーズンは)まだ始まったばかりなので、1日1本を目標に頑張ります」(笠井正基)
岸(楽) プロ入りから18年連続の白星。「六回のピンチを切り抜けて、交代を言われたが、『もう1回いかせてください』と言いました」