東北楽天ゴールデンイーグルスに新たに入団した8選手が1月18日、東日本大震災で津波に襲われ、大きな被害を受けた宮城県南三陸町を訪れた。
2013年からスタートした被災地訪問で同町を訪れるのは2年ぶり2回目。選手は伝承施設の「南三陸311メモリアル」や震災復興祈念公園を見学し、東北の球団でプレーすることの意味あいを改めて学んだ。
震災時、職員ら43人が犠牲になった防災対策庁舎で指揮を執り、屋上で津波にのまれた佐藤仁町長は当時の経験などを選手たちに伝えた。取材に対し「震災の被害だけでなく、そこから町がどう立ち直ったのかを見てもらうのは意義があるのかな」と語り、「ここで感じたことをプロの厳しい世界でどうやって成功していくかにつなげてほしい」とエールを送る。
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震災前から2軍戦が行われてきた同町は仙台駅前から車で1時間40分ほどの距離にある。震災を機に球団とのつながりをさらに深め、17年に野球によるスポーツ振興を目的としたパートナー協定を結んだ。22年には志津川地区にある「南三陸さんさん商店街」にファンのための背番号として永久欠番になっている「10」をかたどったベンチが寄贈され、同町での2軍戦後は選手が訪れて交流するのが恒例となっている。
また、今後の街づくりをにら…