日本銀行は追加の利上げを見送った。植田和男総裁は、賃上げの勢いと米経済の先行きを確かめた上で利上げに動く構えだ。ただ、ほかにも心配の種はある。

 植田氏は記者会見で、12月の利上げを見送った理由をこう語った。「様々なリスクの行方を見守るために、金利を据え置くことにした」

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記者会見する日銀の植田和男総裁=2024年12月19日午後3時43分、東京都中央区、杜宇萱撮影

 日銀は、賃金と物価がともに上がる「好循環」に向けて前進しているとみている。10月の基本給などを示す所定内給与は前年同月比3%ほど伸び、物価上昇率も目標とする2%超が続く。植田氏も「おおむね見通し通りに推移している」と話す。

 それでも利上げを見送った理…

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