原発の運転で生じる高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選び。原子力発電環境整備機構(NUMO(ニューモ))による第1段階の調査「文献調査」が国内で初めて北海道の寿都町と神恵内村で始まってから4年目、寿都町の全域と神恵内村の一部を、試掘などをする第2段階「概要調査」の候補地とする報告書が完成した。今後の焦点は、概要調査に進むかどうかに移る。そのためには、知事とそれぞれの首長の同意が必要だ。ただ鈴木直道知事は一貫して反対姿勢を示しており、先行きは不透明だ。(上地兼太郎、長谷川潤、佐藤亜季)

 NUMOの山口彰理事長(東大名誉教授)は、22日午後4時過ぎ、北海道庁を訪ね、鈴木直道知事に文献調査の報告書を手渡した。

  • 「核のごみ」調査報告書、北海道と2町村に提出 次の調査に知事反対
文献調査の報告書を鈴木直道北海道知事に手渡す原子力発電環境整備機構(NUMO)の山口彰理事長(左)=2024年11月22日、北海道庁

 知事は直後、こう切り込んだ。「仮に概要調査に移行する場合には、『道内に処分場を受け入れる意思がない』という考えに立ち制定された(道の)条例の趣旨も踏まえ、現時点では反対の意見を述べる考えに変わりはない」

NUMOによる説明会の日程一覧を記事後半に掲載しています。

 加えて、これまで繰り返し訴…

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