薬で健康にするのではなく、人と人とのつながりで元気にする仕組みとして注目される「社会的処方」。最先端の活動などを通して考える「社会的処方EXPO2025 in Kawasaki」が2025年3月9日、川崎市中原区の市コンベンションホールで開かれる。
川崎市で「暮らしの保健室」や「社会的処方研究所」を運営する一般社団法人プラスケアの主催。興味はあるけれど、何から始めたらいいかわからないという人たちが踏み出せるよう「社会的処方のはじめの一歩」が今回のテーマだ。
「日本における孤独と孤立のすがた」と題したセッションでは、匿名・無名でチャットによる24時間365日の相談に取り組む認定NPO法人「あなたの居場所」理事長の根岸督和さん、川崎市で暮らしの保健室などを通して「社会的処方を文化に」と活動する医師でプラスケア代表理事の西智弘さんが登壇する。「あなたの居場所」に寄せられた120万件を超える相談内容などから、課題や解決方法を考える。
アートや文化活動を通してつながる「文化的処方」のセッションでは、東京芸術大学を中心にした「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点プロジェクト」とプラスケアによる本「文化的処方のはじめの一歩」について、制作に込めた願いや取り組みにどう生かしていくかなどを語り合う。本は会場で無料配布する。
ほかに、写真を通したまちとのつながり方を考えるワークショップ、自分たちの活動がどんな価値を生んでいるかを知る「社会的インパクト評価」を学ぶワークショップ、文化的処方の具体的な取り組みを紹介する展示もある。
詳しくは「社会的処方EXPO 2025」の申し込みサイト(https://peatix.com/event/4227633)へ。