ジャパンモビリティショーのトヨタ自動車の出展ブース=2023年10月25日、東京都江東区、近藤郷平撮影

 トヨタ自動車が8日、2024年3月期決算(国際会計基準)を発表する。2月時点の業績予想では、売上高が43兆5千億円、営業利益が4兆9千億円、純利益が4兆5千億円で、いずれも過去最高となる見通しだ。実現すれば、営業利益は日本企業では初めての、純利益も国内の製造業では初の4兆円台に達する。世界最大の自動車メーカーとなった同社の決算のポイントをまとめた。

 SMBC日興証券によると、トヨタは23年3月期の売上高37兆1542億円と、22年3月期の営業利益2兆9956億円が、すでに日本企業の最高額となっている。純利益はソフトバンクグループが21年3月期に打ち立てた4兆9879億円に次ぐ2位。業績予想の通りであれば、売上高と営業利益で自社の最高額を更新する。もし、純利益が予想より上ぶれして5兆円台にのると、日本企業の過去最高となる。

得意のHVが好調 値上げ、円安も追い風に

 トヨタはこの1年、23年3月期の生産停滞につながった半導体不足の解消によって、各国で底堅い需要に応えられた。グループ全体(ダイハツ工業、日野自動車を含む)の世界販売は1109万台で過去最高。トヨタ単体(レクサスを含む)も1030.9万台で初めて1千万台を超えた。世界生産もグループ全体で1120.9万台、トヨタ単体で997.1万台と過去最高だった。

 販売台数の内訳をみると、ハ…

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