米次期政権の通商政策のかじ取りは

 トランプ次期米大統領は26日、米通商代表部(USTR)代表に第1次政権でUSTR首席補佐官を務めたジェイミーソン・グリア氏を充てると発表した。トランプ氏がこだわる巨額貿易赤字の縮減を託す。対米貿易黒字国の日本に対しても、厳しい要求を突き付けてくる可能性がある。

 次期政権の主要閣僚人事で、最後まで残っていたポストだった。グリア氏は前政権時、激しい関税合戦に発展した米中貿易交渉などを、当時のライトハイザーUSTR代表の側近として経験。日米交渉にも立ち会った。

 トランプ氏が「破綻(はたん)している」と批判した北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉にも参加し、現在の米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を発足させた。

 トランプ氏は26日の声明で「米国への製造業の雇用回帰を促し、数十年にわたる悲惨な貿易政策を覆すのに貢献した」とたたえた。

 グリア氏はかねて、中国の貿…

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