8日に始まった真鶴町絵画コンクール展。最優秀賞は町長賞ではなく町議会議長賞だった=2024年10月8日、真鶴町民センター、清水敬久撮影

 神奈川県真鶴町で、絵画や書道のコンクールの優れた作品に贈られる「町長賞」が今年から消えた。いったい何があったのか。

 県西地域2市8町の小学生が夏休みの宿題で書いた作品を集めた「第43回青色申告・小学生の税の書道展」の審査会が9月13日、小田原市で開かれた。審査員が「のうぜい」「電子申告」といった8500点余りの作品に目を通し、小田原税務署長賞のほか、小田原市長賞や箱根町長賞など市長や町長の名を冠した賞が次々と決まっていった。

 ところが、真鶴町長賞だけがなく、代わりに町議会議長賞が選ばれた。町長賞が消えたのは、書道展の43年の歴史で初めてだという。

 主催する小田原青色申告会によると、今年4月に市長賞や町長賞を出してもらう申請をしたところ、真鶴町だけ連絡がなかった。問い合わせたところ、町は「今回は出せない」と言う。交渉の末、「議長賞で」となったという。

 「どうしてなのかよく分からない。子どもたちはどう受け止めるだろうか」と担当者は話す。

背景に「常識と違った町長像」

 真鶴町長賞はこの書道展だけ…

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