育児や介護、病気の治療などの理由で、勤務時間に制約のある働き手は増えています。短時間勤務(時短勤務)で働く人もその周りの人も、働きやすい職場をめざして取り組む企業を取材しました。(高橋諒子)

社長も管理職も「時短勤務」体験

 仕事は山積しているのに残業はできない、会議中に突然「退勤」を促すチャットが届く――。人材サービスのパーソルキャリアでは今年、社長や役員、管理職の計約550人を対象に「時短勤務」を体験する研修を始めた。

 研修では、時短勤務の社員から仕事や家庭での苦労や課題を聞き、残業しないで午後6時に仕事を終える勤務を1週間続ける。子どもの体調不良で保育園から「お迎え」を求める連絡が来ると想定し、連絡を受けたら仕事を切り上げて退勤する体験も盛り込んだ。

 同社では2016年から、育…

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