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復活した「砂取節まつり」で、サザエキリコを担ぐ参加者たち=2024年8月13日、石川県珠洲市馬緤町、岩垣秀一さん提供
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 能登半島地震で大きな被害を受けた珠洲市馬緤(まつなぎ)町。お盆に毎年開催してきた「砂取節(すなとりぶし)まつり」は昨年、過疎化のため、「祭りじまい」をして今年は行われないはずだった。だが、残った住民が、複数のボランティア団体などの力を借り、2次避難先などから帰省した住民らとの絆を深めようと、復活させた。

 馬緤地区は、揚げ浜式塩田があり、祭りの砂取節は、揚げ浜式塩田に敷き詰める砂を運ぶ際に労働者たちが歌った作業唄だという。唄は江戸時代から受け継がれ、1963年ごろにレコード化もされた。

 50年以上続いた祭りだったが、過疎化で若者が激減。現在、18歳未満は高校生1人だけとなった。そのため、昨夏を最後に「祭りじまい」をした。今年は開催しないはずだったが、皮肉にも、元日の地震が復活のきっかけとなった。

 同地区でも孤立集落が出るな…

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