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映画「あゝ野麦峠」の舞台となった野麦峠に建てられた、兄に背負われる主人公の政井みねの像
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 大竹しのぶさんが主人公を演じた映画「あゝ野麦峠」や同名のルポルタージュ文学の舞台になった長野、岐阜県境の野麦峠や、岐阜・飛驒出身の主人公が出稼ぎに行った長野・岡谷の製糸工場跡などを巡るツアーが催される。映画やルポに詳しい関係者が現地で解説し、ゆかりの地を観光スポットとしてPRする狙いがあるという。

 ルポ「あゝ野麦峠」は、製糸工場で働いていた女性(工女)を長野県松本市出身の山本茂実(1917~98)が取材し、1968年に朝日新聞社から出版された。ルポに登場する明治期の工女、政井みねを大竹さんが演じた映画は79年に公開された。結核にかかった主人公が兄に背負われ、故郷の飛驒に戻る途中、野麦峠で「ああ飛驒が見える」とつぶやき、亡くなるシーンが有名だ。

映画の効果で関心高く

 松本市の松本観光コンベンシ…

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