6月12日深夜、西の空にあった上弦の月が朱に染まりながらゆっくりと暗い海に沈む。あたりは深い闇に包まれ、満天の星々がきらめきを強めた。

 目の前に広がる天の川や北斗七星、北極星の輝きも冴(さ)える。星と星の間を双眼鏡で見ると、無数の小さな星が瞬いているのに驚く。

神津島北部の赤崎遊歩道。南の夜空には天の川が現れ、満天の星を独り占め=2024年6月8日午前0時14分、東京都神津島村、恵原弘太郎撮影

【撮影ワンポイント】星空保護区の神津島

 月明かりの少ない新月で、雲の少ない日を選んで神津島へ。深夜の撮影のため、昼間のうちに道幅や駐車場、撮影場所の状態などを確認。広角ズームを装着し三脚で固定。露出は30秒。シャッターを押す力で写真がブレないようセルフタイマーで撮影した。自分も写真に入るためタイマーの設定時間は20秒と長めにした。  (恵原弘太郎)

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 東京・調布の飛行場から空路で1時間足らず。伊豆諸島の一つ、神津島(こうづしま)は、さながら太平洋に浮かぶ展望台だ。

 神津島観光協会によると、「…

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