
米国への留学生が利用できる「フルブライト奨学金」で、米国にいる日本人奨学生向けの送金が一時止まり、トランプ政権の歳出削減方針が報じられていたこともあって波紋が広がった。日本の文部科学省は送金再開の見通しがついたとし、停止の原因はシステムトラブルとされたが、奨学生の不安は残る。
文科省によると、今月3~5日ごろ、米国に留学している複数のフルブライト奨学生から、現地の大使館などを通じて「毎月振り込まれる額の一部しか送金されていない」と同省に連絡があった。
現在、この制度を使って米国に留学している日本人奨学生のうち、送金に影響が生じているのは22人。奨学生への支援は日米両政府が負担し、米国にいる日本人奨学生に対しては、米政府が現地の奨学金支給の機関を通じて送金する仕組みだ。
文科省が在日米大使館や、米国留学の窓口となっているフルブライト・ジャパン(日米教育委員会)に確認したところ、「送金のシステムに技術的トラブルが発生した」と説明されたという。
文科省は日米教育委員会に対し、振り込まれなかった資金を代理で奨学生に送金するよう要請。7日に送金手続きがなされ、順次、着金が確認されており、10日には米政府側の送金がこれまで通り行われる見通しがたったと、現地の大使館から連絡があったという。
生活費、「1週間分のみ」
米中西部のミネソタ大博士課…