甲板や網を模した施設で漁を疑似体験できる=兵庫県淡路市、天野剛志撮影

 閉校した旧小学校を生かしてカフェや農水産物直売所などが入る兵庫県淡路市の複合施設「さの小テラス」で、新たに地元特産のシラスとワカメがテーマの展示室が開設した。漁船の操舵(そうだ)室を再現したコーナーもあり、子どもが楽しみながら学べる工夫がされている。

 旧小学校は2017年に閉校となった旧佐野小学校で、さの小テラスは住民有志が会社をつくり、23年に開設した。

 国の統計(22年)によると、兵庫県のシラス漁は全国一で、淡路市は県内で盛んな地域。展示室は2階の旧教室を活用し、操舵室のコーナーは、実際に使われていた舵(だ)輪や、魚群探知機、無線機があり、船長気分を味わえる。

 隣には漁船の甲板や網、クレーンを模した簡易施設(全長約3メートル)があり、遊び感覚で漁の疑似体験もできる。

 ほかにもシラスの生態を紹介するパネルや、約2メートルに及ぶ実物大のワカメの写真などを展示。運営会社の柴田浩典社長は「小中学生が社会学習をでき、大人の観光客にも地元水産物の魅力を知ってもらえる施設にしたい」と話している。

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