旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.(スマイルアップ))の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害問題で、元ジャニーズJr.の男性ら2人が昨年12月、会社側や関係者らを相手取り、米西部ネバダ州で被害を受けたとして、同州の裁判所に総額3億ドル(約470億円)の賠償を求めて提訴した。男性2人の代理人であるクリストファー・ブレナン弁護士が、朝日新聞のインタビューに応じ、訴訟の目的や意義などについて語った。
――どういう経緯で今回の訴訟を起こすことになり、なぜ受任されたのでしょうか。
私がこの件に関わるようになったのは、2023年10月に旧ジャニーズ事務所が2回目の記者会見をした頃からです。米国で日本人を原告とする訴訟に関わる機会が多くあり、そのつながりから、この件に関わっている東京の弁護士を紹介されたことがきっかけです。
もともと、ジャニーズ事務所や喜多川氏については全く知りませんでしたが、喜多川氏がいかに大きな影響をもつ人物かを知りました。
原告の2人は、信じられないほど勇敢な人たちです。数十年にわたる、不条理で忌まわしい行為の被害者に対して、真の正義がもたらされる必要があると思いました。
「苦しんでいる子どもより、経済的利益を優先してきた」
――特にどういう点が悪質だ…