金融政策決定会合後、会見する日本銀行の植田和男総裁=2024年4月26日午後3時57分、東京都中央区、上田幸一撮影
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 日本銀行の植田和男総裁が、円安が物価に与える影響をめぐって市場との対話に苦心している。4月の記者会見では「影響は限定的」としていたが、最近は、過度な円安には利上げで対応する可能性も示唆した。会見を機に急速な円安が進んだことから、軌道修正を図ったとみられる。

 「投機筋のいい材料にされてしまった」

 財務省幹部は4月末、外国為替市場で約34年ぶりの円安水準となる1ドル=160円台をつけたことに、こう漏らした。念頭にあったのは4月26日の植田氏の発言だ。

 植田氏はこの日、金融政策の…

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