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金融経済懇談会に出席する氷見野良三副総裁=2025年1月14日、横浜市西区

 日本銀行の氷見野良三副総裁は14日、横浜市で講演した。23、24日に開く金融政策決定会合での利上げの判断材料となる2025年度の賃上げの見通しについて「24年度に続いて、強い結果を期待できるのでは」と前向きに評価した。その上で、次回の会合で「利上げを行うかどうか、政策委員の間で議論し、判断したい」と述べた。

 日銀は、1月会合での利上げの判断材料に、企業の25年度の賃上げ動向と米トランプ次期政権の経済政策の動向を挙げている。

 氷見野氏は講演で、25年度の賃上げをめぐって年明け以降、経営者から前向きな発言が相次いだほか、9日に開いた日銀の支店長会議でも「強めの報告が多かった」と言及。人手不足の深刻化や、最低賃金が引き上げられたことにもふれ、賃上げの流れが続くとの見通しを示した。

 米トランプ次期政権の経済政…

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