米ペンシルベニア州にあるUSスチールのクレアトン工場=2024年12月12日、真海喬生撮影

 米紙ワシントン・ポストは2日、バイデン米大統領が、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を不承認とすると正式に決めたと報じた。早ければ3日にも発表するという。外資による買収が米国の鉄鋼生産を減らしかねないなどとして、国家安全保障上の懸念があると判断したもようだ。

 同盟国間の民間企業どうしが合意した買収を、米大統領が認めないのは極めて異例だ。石破茂首相は2024年11月、バイデン氏に書簡を送り、買収を認めるよう要請していた。同紙によると、側近らがバイデン氏に対して、買収の阻止は今後の日米関係に悪影響を与えるとして翻意を求めたが、バイデン氏の考えは変わらなかったという。

 日鉄は23年12月、USスチールを約141億ドル(約2兆円)で買収すると発表。米政府の対米外国投資委員会(CFIUS)が国家安全保障に与える影響を審査した。しかし、CFIUS内では意見がまとまらず、24年12月にバイデン氏に最終判断を委ねていた。

 報道によると、CFIUS内…

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