トラック大手の日野自動車は16日、2022年に見つかった認証不正に関する訴訟で、米国当局などと和解したと発表した。米国では制裁金など計12億76万ドル(約1800億円)を支払う予定で、一連の問題は終結する見通しとなった。
- EV責任者は元日産の最高幹部…「鴻海」の影がホンダを駆り立てた
認証不正問題をめぐっては、米国とカリフォルニア州の当局からエンジンの性能についての調査を受けたほか、カナダと豪州でも集団訴訟を起こされていた。カナダでは5500万カナダドル(発表当時のレートで約60億円)で和解し、豪州では8700万豪ドル(同約85億円)で和解する見通しで、米国では解決していなかった。資金を確保するため、本社に隣接する日野工場(東京都日野市)の一部敷地の売却を決めていた。
同社は三菱ふそうトラック・バスとの間で23年に経営統合で合意していたが、不正への対応などのため延期となっている。