連休明け15日午前の東京株式市場で日経平均株価は一時、前週末の終値より600円超値上がりし、7月19日以来、約3カ月ぶりに4万円台を回復した。午前の終値は同626円65銭(1.58%)高い4万0232円45銭。前日の米国株式市場での株高と、外国為替市場で円安ドル高が進んだことが好感された。
14日の米ニューヨーク株式市場で、主要な株価指数がそろって上昇した。主要企業でつくるダウ工業株平均は201ドル値上がりし、2営業日連続で史上最高値を更新した。米景気の先行きや企業の今年7~9月期決算への期待から、買いが優勢となった。
ダウの終値は、前週末より201.36ドル(0.47%)高い4万3065.22ドルで、初めて4万3000ドル台を超えた。大企業を幅広く網羅する「S&P500」も最高値を更新した。インフレ(物価高)が6カ月連続で鈍化し、雇用情勢も市場予想を大きく上回るなど底堅い米経済指標の発表が続いている。
米株高の流れを受け、15日の東京市場でも取引開始直後から買い注文が先行した。外国為替市場の対ドル円相場が1ドル=149円台後半まで円安ドル高が進んだことを受け、輸出関連株を中心に買われている。
日経平均は8月上旬、日本銀行が7月末に追加利上げを決めたことや米経済の減速懸念の強まりで円が急騰し、一時3万1000円台まで下落した。その後、米景気への過度な警戒感が薄れて反転したが、米国で発表される経済指標次第で乱高下する展開が続いていた。
足元では米国で10月4日に公表された9月の雇用統計が市場予想を上回り、米経済が軟着陸する期待が強まった。米国の中央銀行、連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ回数が減ってドルの高金利が続くとの見方から、外国為替市場で、円安ドル高が進行。この流れを好感し、株式市場は上昇傾向が続いていた。(ニューヨーク=真海喬生、神山純一)