LINE(ライン)スタンプなどで人気のキャラクター「うさぎゅーん!」を使って地域の魅力を発信しようと秋田県湯沢市が取り組む中、同調する地元企業も出てきた。第1号は酒造会社の秋田銘醸。看板銘柄「美酒爛漫(らんまん)」の新商品ラベルに採用し、「湯沢土産に」と売り出した。
うさぎゅーん!は、もちとウサギを掛け合わせたイラストキャラで、LINEなど国内外のSNSでスタンプの利用者が多い。SNSなどに向けてキャラを企画・制作し、事業展開させるIT企業Minto(東京)のオリジナルだ。
湯沢市は7月、同社と連携協定を締結。2月の伝統行事「犬っこまつり」のしんこ細工(米粉で作った小さな犬)と絡ませた湯沢版うさぎゅーん!を「湯沢の魅力発信キャラクター」とした。
市DX推進室によると、市と市内の企業・団体が使用できる。後者の場合は使用料が発生する。
協定締結以降、市の主催行事などで使ってきたが、民間企業による使用は秋田銘醸が初めて。
同社の新商品は美酒爛漫の「爛漫×湯沢市うさぎゅーん!コラボラベル」。180ミリリットル入りのミニボトルで、吟醸酒(黒瓶)が税込み550円。本醸造酒(白瓶)が同500円。12月から市内の小売店や同社オンラインストアで販売している。
サイズも価格も手頃で、道の駅でも販売するなど、土産品を意識した商品だ。同社は、アルコール離れが進む若者をはじめ台湾や東南アジアでも人気のうさぎゅーん!効果に期待する。広報担当者は「湯沢市も美酒爛漫もPRしたい。人気キャラのラベルで、普段は日本酒を飲まない人やインバウンド客(訪日外国人旅行客)の目にとまれば」と話している。