収穫された新米の品質を調べる検査員=2024年9月13日、福島県会津坂下町

 農林水産省は27日、全国の2024年産米の検査結果(8月末時点)を発表した。最も品質の良い「1等米」の比率は、コメの品薄が深刻化した23年産よりも5.2ポイント低い63.7%だった。西日本を中心に、猛暑の影響で白く濁った米粒が多くなったり、害虫の被害を受けたりした。

 同時期の数値としては、08年産(60.5%)以来16年ぶりの低水準となる。ただ、8月末時点の新米は主に量が少ない早場米で、全体の5%程度の量にとどまる。農水省によると、収穫が本格化し始めている東北など主産地の検査結果は堅調で、担当者は、「最終的な1等米の比率が、例年よりも著しく悪くなることはない」と見ている。

 一方、農水省は同日、農協や卸売業者などが保有する主食用のコメの8月末の在庫量も公表した。7月よりも17万トン少ない65万トンで、同時期としては12年(62万トン)以来12年ぶりに少ない量だった。(大日向寛文)

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