霧島連山・新燃岳の噴火活発化から26日で14年になる。この日を「新燃岳を考える日」と定めるふもとの宮崎県高原町では24日、町立の小中学校全6校で防災授業や避難訓練があった。
山頂から直線距離で約10キロの狭野小では、約30人の子どもたちがこの日午前中、爆発的噴火が発生した2011年当時の映像を教室で見て、噴火した時にいる場所に合わせ、建物の陰に隠れるなどの対応を学んだ。
避難訓練は、空振や地鳴りが頻発し、大規模噴火の恐れが高まっていると想定。子どもたちは噴石の飛来などに備えて教室の窓やカーテンを閉め、ヘルメットや、火山灰を吸わないためのマスクを着けて1階の教室に集合した。1年生の中山和音(かのん)さんは、噴火の映像を見て「こわかった。外にいるときに噴火したら建物に隠れる」。子どもを保護者らに引き渡す訓練もあった。
新燃岳は現在、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)だが、住民が一時避難を強いられた11年も同じ状況だった。津曲健校長は「いつ噴火が起きてもおかしくない」。訓練は毎年実施しているが、今回から、迎えに来た保護者らにスムーズに児童を引き渡すため、子どもの名前を書いた紙を車に掲示するよう要請。避難の完了をQRコードから保護者に報告してもらうことにした。