伊藤信太郎環境相の式典出席を求めて会見する「阿賀野患者会」の曽我浩・会長代行(左から2人目)ら患者団体などの関係者=2024年5月10日午前10時8分、新潟市中央区、鈴木剛志撮影

 新潟水俣病が公式確認されて59年になる今月31日に新潟県が開く式典について、県内の患者らでつくる5団体は10日、伊藤信太郎環境相に出席を求める要望書を本人宛てに出したことを明らかにした。式典後、患者らと意見交換する場を設けることも求めている。

 式典は県が主催する「新潟水俣病の歴史と教訓を伝えるつどい」。8年ぶりに開催された昨年以降、毎年開かれることになっている。

 要望書は9日付。それによると、昨秋以降、新潟、大阪、熊本の3地裁であった「ノーモア・ミナマタ2次訴訟」の判決で、水俣病と認められていなかった計179人が患者認定されたことを挙げ、「環境省として問題に対応する重要性は理解しているはず」とした。

 さらに今月1日、熊本県水俣…

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