写真・図版
参加者に自らの半生を語る皆川栄一さん(左)=阿賀町

 新潟水俣病に対する理解を深めてもらおうと、被害者を支援する「新潟水俣病共闘会議」が28日、市民参加型の「現地調査」を開いた。大学生ら20人が参加し、発生源などを視察。被害者からは苦悩の半生を聞き取った。

 コロナ禍を経て5年ぶりに開かれた。原因企業の旧昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)鹿瀬(かのせ)工場を高台から見学するなどした。

 また、被害者5人からは現在も残る症状などを聞き取った。皆川年江さん(82)は偏見のために家族がバラバラになってしまったことを告白。皆川さんの夫で、国などに損害賠償を求める訴訟の原告団長を務める栄一さん(81)が「原告全員が救済されるまで闘う」と決意を述べると、参加者からは激励の声が相次いだ。(鈴木剛志)

共有