ATM搭載車で下ろしたばかりの新千円札を手に笑顔をみせる、北里柴三郎記念館の北里英郎館長=2024年7月3日午前11時59分、熊本県小国町北里、城戸康秀撮影
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 20年ぶりとなる新紙幣の発行が始まった3日、新千円札の肖像に採用された細菌学者、北里柴三郎の生まれ故郷・熊本県小国町では、記念式典が開かれた。日本銀行熊本支店によると、県内金融機関からの新紙幣の予約を受けて、この日の発行額は昨年度の1日平均の約8倍となる約250億円。新紙幣発行で、北里の故郷・熊本への関心の高まりを望む声が上がった。

 小国町にある北里柴三郎記念館では、くす玉が開かれ、町民らが新紙幣発行を祝福。肥後銀行(本店・熊本市)のATM搭載車両を利用して、「柴三郎の千円札」を手に入れて喜んだ。

 8万円分の新札3種各5枚を手に入れた農家の男性(67)は「町の誇りである北里柴三郎さんが世の中に広く認められたような気がしてうれしい。これを機会に小国町が注目されて発展するよう願っている」と話していた。

 柴三郎のひ孫で、北里大名誉教授の北里英郎(ひでろう)・記念館館長(67)は取材に「今後も展示の充実を進めていく。一般の方々、特に若い人たちには柴三郎の志に触れて、将来の糧としてもらいたい」と話していた。

 日銀はこの日、取引先の金融…

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