写真・図版
6月に発売されたBL出版の絵本の帯は、様々なパターンを作って決定していた=2024年5月31日、神戸市中央区、大蔦幸撮影

 小学生が「本の帯」をつくる大阪こども「本の帯創作コンクール」(大阪読書推進会、朝日新聞大阪本社主催)が今年で20回を迎える。新刊本に巻かれる「本の帯」は大人にとってもなじみ深いものだが、どうやって作られているのだろうか。探ってみた。

 そもそも「本の帯」は何のためにあるのか? 梅花女子大学(茨木市)の文化表現学部准教授で、約20年出版社で勤務し、絵本編集の経験もある森貴志さん(49)に聞いた。

 本の帯は広告や宣伝・販売促進のために巻かれる紙で、「腰巻き」とも呼ばれる。帯に盛り込む内容は出版社の担当編集者が考えたり、時には営業担当者が考えたりもするという。

 森さんは、現在の「本の帯」を三つにグループ分けする。

 一つ目は「内容紹介型」。本…

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