新そばを味わう試食会参加者=2024年6月28日午後5時17分、大分県豊後高田市玉津、貞松慎二郎撮影
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 西日本有数のソバ産地で、春と秋の年2回ソバを栽培する大分県豊後高田市の新そばが6月29日に解禁され、市内12軒の認定店で提供が始まった。前日に試食会があり、参加者からは「さわやかな香りがして、ほんのりと甘みを感じた。スッキリとしたのどごしが最高」といった感想が聞かれた。

 約40ヘクタールで作付けし、6月上旬から収穫を始めた。4月初旬に種をまいた後の長雨で若干生育が遅れたが、その後は順調に育ち、例年並みの15トンの収穫を見込む。

 試食会の前に、地元の県立高田高校そば打ちチームの3年生6人が、7月24日に東京で開催される全国高校生そば打ち選手権大会(そば打ち甲子園)に向けて、本番さながらに時間を計って練習した。九州からは唯一の出場で、副部長の穴瀬ひかりさん(17)は「全員で協力していい成績が残せるように頑張ります」。

 一方、県北部のもう一つの産地、中津市本耶馬渓町にある「道の駅耶馬トピア」では6月28日に新そばを解禁。前日からの降雨で恒例の賞味会は中止されたが、「耶馬渓そば街道」加盟の8店舗で提供を始めた。

 粉末の新茶を混ぜた新そばにオクラやミョウガなどを添えた「旬彩新茶そば」など新メニューも用意。支配人の高橋和美さん(69)は「収穫量が少ないので、新そばが味わえる期間は限られる。なくなる前に食べに来てほしい」。(貞松慎二郎)

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