朝日歌壇

うたをよむ 竹内亮

 歌壇俳壇面のコラム「うたをよむ」。今回は歌人・弁護士の竹内亮さんが、古今のジャーナリストが詠んだ歌などを取り上げ、短歌は「本当のこと」を見分ける詩型であると論じます。

 短歌を始めた頃に穂村弘の短歌講座を受講した。講座で穂村は「短歌を続けていくと、歌を読んだときにそれが本当のことかどうかわかるようになる」と話した。短歌は短いテキストだが、本当のことを見分ける詩型でもある。

 教会の鐘にはあらず速報を告げるチャイムに息を止めたり

 森澤真理『地吹雪と輪転機』

 森澤は新潟日報の新聞記者だ…

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