宇都宮市文化会館で10月、全日本吹奏楽コンクール中学生の部の表彰式があった。
小平市立小平第三中学校(東京都)の吹奏楽部員たちは、後半の部の審査結果の発表を固唾(かたず)をのんで見守っていた。
昨年まで3年連続で金賞を受けたコンクールの常連だが、これまで4年連続で金賞を受賞したことはない。
部員たちが握りしめていたのは、端と端を堅く結びつけて1本になった白いハチマキ。コンクール前になると気合を入れるためにハチマキを巻いて練習し、表彰式ではそれを1本につなぐのが小平三中の伝統だ。今年のハチマキには「どんな試練でも努力して乗り越えれば、快い青空が望める」という意味の「雲外蒼天」が書かれていた。
3年生は最近では最少の12人で1年生を含む全部員(45人)での挑戦。課題曲《メルヘン》(酒井格)、自由曲《リュミエール・エテルネル》(松下倫士)の演奏も必死だった。
かつて吹奏楽部の顧問で、現在は部活指導員として部を指揮する沢矢康宏はステージ上でこう思っていた。
「都大会も厳しかったし、出場順は(後半の部の)1番。さすがに4年連続の金賞は難しいか……」
沢矢と、ホルン担当の大迫明香里部長(3年)とトランペット担当の石川幸歩(こゆみ)副部長(3年)が部の代表としてステージに立った。ふたりとも緊張で硬くなっていた。
ステージ中央へ歩いたとき、明香里の目にはこれから渡される賞状が透けて見えた。「金賞」だった。
「発表前に結果がわかって、内心喜んでいました。大変なこともたくさんあったけど、報われた気分でした」
- 【結果】全日本吹奏楽コンクール中学生の部 出場団体と結果
明香里は賞状を、幸歩はトロフィーを受け取り、白いハチマキを手に歓声を上げている仲間たちを笑顔で見た。
創部初の4年連続金賞。その快挙は意外な活動に支えられていた。
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「私たちにとっても成長できるすごくいい機会」
輝ウインドアンサンブル。小…