集会の最後にシュプレヒコールする横田早紀江さん(左から3人目)と横田拓也・拉致被害者家族会代表(同4人目)=2024年5月11日午後4時5分、東京都千代田区、北野隆一撮影

 北朝鮮による拉致被害者の救出を求める「国民大集会」が11日、東京都千代田区であった。「全拉致被害者の即時一括帰国」の実現を日本政府と北朝鮮に求める決議を採択した。

 家族会や支援団体「救う会」などが主催し、約800人が参加。岸田文雄首相も出席した。拉致当時13歳だった横田めぐみさんの弟で家族会代表の横田拓也さん(55)は「親世代の家族が存命のうちに全拉致被害者が一括帰国できれば、日本政府による北朝鮮への人道支援や独自制裁解除に反対しない」という家族会の新しい運動方針に触れ、「(日本政府は)全拉致被害者の即時一括帰国という要求水準を下げることなく、怒りの気持ちをもって交渉を続けて欲しい」。母の早紀江さん(88)は金正恩総書記に対し「どうか心を変えてください。元気でいるみなさんを全部親のもとにお返しください」と訴えた。

 岸田首相は「様々なルートを通じて、様々な働きかけを絶えず行い続けている。早期実現にむけて働きかけを一層強めていく」と語った。(渡辺洋介)

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