コロナ禍での困窮対策となる「コロナ特例貸付金」の回収不能額が膨らみ、全体の約3割にあたる4684億円となっていた。国は貸し付けを拡大する一方で、返済遅延者らへの生活再建支援が十分でなく、返済免除の額がかさんだ。コロナ後の支援が抜け落ちていた。
- コロナ貸付金、4684億円回収不能 全体の3割 収入減で返済免除
同貸付金事業は各都道府県の社会福祉協議会(社協)が実施する。社協は全国に設置された民間団体で、地域の福祉の推進を図る。各市町村にもある。
コロナ禍では緊急性が高いとして、通常の貸付金に必要な面接や生活再建計画が不要とされた。お金を貸した後は、返済を支援しようと、返済免除者や遅延者に対しては戸別訪問や自立支援機関への紹介など、手厚い支援を取る手はずだった。
支援、一切行っていない社協も
ただ、会計検査院の調べでは…