期間限定で販売する「硬券」デザインのタオル=黒部峡谷鉄道提供

 能登半島地震の影響で、トロッコ電車の全線開通のめどが立たない黒部峡谷鉄道(富山県黒部市)が、折り返し運行中の「宇奈月―猫又」間の切符をデザインしたタオルを発売した。苦境を逆手に、いまの時期しか手に入らない限定グッズとしてPRしている。

 タオルは幅35センチ、長さ85センチで税込み880円。昔使われた厚紙の切符「硬券」風にデザインし、乗車区間の表記に加え、「2024年度一部区間営業運転」とあしらった。始発の宇奈月駅の売店と、近くの黒部川電気記念館の2カ所で、今シーズンの運行が終わる11月まで販売する。

 同社は、地震による落石の被害が想定以上に大きかったとして、終点・欅平(けやきだいら)までの全線開通を今年は断念すると5月末に発表した。担当者は「残念ながら折り返し運転をしていますが、この期間だけの記念になるタオルをぜひ購入してください」と話す。(佐藤美千代)

共有
Exit mobile version