エッフェル塔を望む広場は五輪開催期間のためフェンスで封鎖され、警備員が配置されていた=2024年8月11日、パリ、田辺拓也撮影

 「平和の祭典」はロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるガザ攻撃が続く、戦禍の中で始まった。開幕直前にはフランス高速鉄道への同時多発的な「破壊行為」も発生。厳戒態勢の中、パリ中心部を流れるセーヌ川を舞台に開会式が始まった。

  • コロナ禍から様変わりした五輪 功を奏した選手とファンの触れ合い

 「環境への配慮」を打ち出した大会の序盤で注目を集めたのは、そのセーヌ川の水質問題だ。

一斉にスタートしたトライアスロン女子の選手たち=長島一浩撮影

 「国家の威信」をかけ、約14億ユーロ(約2400億円)を費やし、浄化作戦を進めたにもかかわらず、男子トライアスロン直前の降雨で水質が悪化。練習は中止され、レースの日程は変更された。

 「選手の体調を考えたら雨の後のセーヌでは泳がせない。日程変更もフェアじゃない」(ドイツのラセ・ルス)などと、不満の声も上がった。

会場では熱気、デジタル空間では…

 また、コロナ禍を経て、有観…

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