衆院憲法審査会で発言する自民党の中谷元筆頭幹事=2024年5月9日午前10時2分、岩下毅撮影
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 衆院憲法審査会の委員枠をめぐり、自民党と立憲民主党が綱引きを繰り広げた。4月の衆院3補欠選挙で立憲が全勝した影響で、委員が1人からゼロになった会派「有志の会」に委員枠を差し出したのは、立憲ではなく、自民だった。

 与野党は9日、衆院議院運営委員会の理事会で、自民が衆院憲法審の委員1枠を有志の会に譲ることを了承した。憲法審の委員枠は、各会派の所属議員数に基づいて割り振られる。3補選の結果を受け、委員数は立憲が1増の11人、有志の会が1減のゼロとなっていた。

 憲法審ではこれまで、委員数の多い会派がゼロの少数会派に委員を譲ってきた。直近では2018年、自民が2枠を当時の「希望の党」と「未来日本」に、立憲が1枠を当時の「自由党」に譲った。少数派の意見を憲法論議に反映させるためだ。

 無所属議員4人でつくる有志…

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