政府は、新たな感染症の大流行に対応するための「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」の改定案をまとめ、意見募集を始めた。コロナ禍の経験をふまえ、病原体の特徴や、薬やワクチンの普及に応じ、緊急事態宣言などの対策を柔軟に切り替えていく。
計画には、全国的に急速にまん延し、感染すると重篤になる恐れがある感染症への対策が記されている。該当する感染症が生じた際、政府は新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)に基づき、計画の対策を選び取って基本的対処方針を決める。
しかし、2013年に作られた今の計画では、個人防護具の備蓄や医療機関の役割について記載されていたものの、十分に具体化されず、結果として医療の逼迫(ひっぱく)を招いた。今回は初の抜本改定で、5月7日まで改定案の意見募集を実施し、6月に閣議決定する方針だ。
改定案では、感染対策にメリ…