アナザーノート 秋山訓子編集委員
フランスに「PACS」(連帯市民協約)という法制度がある。事実婚の夫婦も法律婚に準じた法的保護が受けられる。2022年には異性婚のうち、4割以上がPACSを選んでいるという。
私は数年前にフランス語をフランス人女性から習っていたが、彼女もPACSだった。理由を聞くと「法律婚よりも手軽で簡単だから」。
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■「日本版」呼びかけ
愛知県が、少子化対策の一環として「日本版PACS」の創設を知事会で呼びかけ、国にはたらきかけを始めている。
この取り組みが愛知県で始まったのは、22年から副知事を務める古本伸一郎氏が大村秀章知事に提案したことに始まる。両氏は共に元衆院議員で、国政を知っている。古本氏はトヨタ労組から組織内候補として03年に旧民主党から衆院選に立候補。6期務めて21年の衆院選に出馬せず政界を去った。
もともと自動車など産業政策…