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調査報告書を受けて謝罪する喜多山篤・札幌市教委児童生徒担当部長(中央)ら。右は、札幌市児童等に関する重大事態調査検討委員会の加藤弘通委員長=2024年10月8日、札幌市役所
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 札幌市の小学生男児が中学生の男子生徒から性暴力を受けた事件で、市教育委員会は性的ないじめを受けたとして重大事態と認定。第三者委員会による調査報告書を8日に公表した。市教委は記者会見で、学校内で情報共有をせず組織的な対応が不足していたことや、他の専門職との連携が不十分だったことについて、「深くおわび申し上げます」と謝罪した。

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 調査報告書などによると、2021年5月、札幌市の男児(当時小学校低学年)はスポーツ少年団で知り合った男子生徒(当時中学生)から性暴力を受けた。生徒は、強制わいせつと強制性交未遂の非行事件として保護観察処分を受けた。男児は一時、不登校になった。

 被害の数週間後、男児の母親(40)が小学校に情報提供をしたが、その後の対応や支援は教頭のみの判断で行われ、校長への報告は口頭のみだった。中学校にも情報提供されたが、迅速な対応はなかった。

 いじめ防止対策推進法では、いじめ対策組織で情報共有することを定めているが、小中学校それぞれで組織的な情報共有などはされなかった。

 さらに、母親が12月にいじめ重大事態の調査を学校に申し入れたが、約5カ月間放置されていた。第三者委の委員長で北海道大学大学院の加藤弘通准教授(発達心理学)は、学校側の対応について「法への認識が甘かった」と指摘。報告書では「教育現場が法を守るつもりがあるのか疑いたくなる」と厳しく指摘した。

 学校や市教委の対応は後手に…

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