企業へのアンケートによると、忘年会や新年会の実施率はコロナ禍前に戻っていないという=広島県内、遠藤花撮影

 職場の忘年会や新年会は、開催なしが約4割――。従業員の親睦を深める忘年会や新年会の実施状況について、信用調査会社「東京商工リサーチ」がアンケートしたところ、約6500社のうち開催すると答えたのは59.6%だった。

 2019年は78.4%が「実施する」と答えたが、コロナ禍の翌20年は5.6%に。21年は20.6%、22年は28.8%、23年は55.9%と徐々に増えてきているが、コロナ禍前にはほど遠い。

 開催しない理由を尋ねると、「ニーズが高くない」が最多で、次いで「抵抗感を示す従業員が増えた」。会費を補助する企業の中には、「費用削減」との理由もあった。地域別で見ると、開催すると答えた割合が最も高かったのは高知県で77.78%、最も低かったのは和歌山県の28.95%だった。

 同社の調査担当者(28)は「プライベートと仕事をきちんと切り分ける人が増えている。社員の一体感を宴会に求める時代ではない」と言い切るが、「職場では忘年会の幹事を任されました」。

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