心臓の冠動脈バイパス手術に使う超音波メスの製造が急きょ中止となり、医療現場に混乱が生じているとして、日本冠動脈外科学会は10日、東京都内で会見を開いた。これまで国内で主流だった手術方法の質が下がる恐れがあり、「健康被害につながることを懸念している」と訴えた。
製造中止となったのは、医薬品・健康関連用品大手の米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が製造する超音波メスのうち、主に心臓の冠動脈バイパス手術で「内胸動脈」の採取に使われていた製品。同社だけが製造していたが、4月、設備の問題により製造を中止すると発表した。
冠動脈バイパス手術は、心臓…