大阪出入国在留管理局(大阪市住之江区)で収容されていたペルー人の40代男性が、職員に体を押さえつけられて腕の骨にひびが入り、14時間にわたって後ろ手に手錠をかけられたとして国に賠償を求めた訴訟で、収容現場を統括した男性職員の証人尋問が13日、大阪地裁(堀部亮一裁判長)であった。法廷では、大声で叫ぶ男性を制圧する場面などを記録した映像の一部も流れた。
訴状によると、男性は2017年12月20日、食事への不満を訴えて昼食を拒んだ際、複数の職員に体を押さえつけられて後ろ手に手錠をされ、保護室に連行された。いったん解錠されたが同日夜に再びかけられ、最終的に解かれたのは約14時間後の翌21日の昼だった。
この日は手錠を指示した統括入国警備官(当時)が出廷し、保護室の様子を記録した映像が流された。
「おとなしくするのか、どっちや」
20日夜、保護室で2度目の手錠をされる直前の場面では、男性がこの職員を含む5人に両手、両足、頭を押さえられていた。この状況について、職員は「男性がトイレットペーパーを投げたり保護室から出ようとしたりしたから、説得する必要があった」と説明した。
映像には「言うこと聞くのか…