義務教育を十分に受けられなかった人や外国籍の人が学ぶ公立の夜間中学校が福岡県大牟田市に開校した。先月27日に開校式と入学式があり、15歳~80歳代の12人が入学した。
開校したのは、市立宅峰中学校ほしぞら分校。同市右京町の宅峰中で開かれた入学式で、辛川和秀校長が「ともに学びあいながら新しいことにチャレンジしましょう。自分らしい生き方を見つけましょう」などと呼びかけた。
新入生を代表してあいさつした田中龍介さん(47)は「私たち12人はこの日、その時を迎えることをずっと待っていました」と語り、「授業は夜受けますが私たちは正真正銘、公立中学校の生徒です」と、入学式を迎えた喜びを表現した。
ほしぞら分校は松原中学校(同市大正町5丁目)内に設置され、授業もそこで受ける。教職員と生徒は入学式後に移動してオリエンテーションに臨んだ。理解度に応じて1年1組と3年1組の2クラスでスタートした。
学齢期の不登校生も受け入れる「学びの多様化学校(不登校特例校)」として文部科学省の指定を受けており、市によると、十人前後から問い合わせを受けているという。(西田慎介)