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長野県安曇野市に在宅医療を専門とする歯科医師がいる。県内出身の伊東材祐(さいゆう)さん(49)。同市と諏訪市にクリニックを設け、高齢者施設や個人宅で訪問診療にあたってきた。伊東さんは「口の健康は心身の状態を良くし、自分自身を大切にすることにつながる」と口腔(こうくう)ケアの重要性を説く。
口の中を見られたり触られたりすることを嫌う高齢者は少なくないという。まず、日常会話など声かけをしながら腕や口周りのマッサージから入る。こわばりをほぐし、唾液(だえき)が出やすいようにして治療に入るのが伊東さん流だ。
大学病院に勤務の傍ら、アルバイトで携わった訪問歯科がいまの道へとつながった。次から次へと診察や治療に追われる病院と違い、患者や家族が困っていることが何かを丁寧に聞けて「しっかりとした診療ができる」と感じた。
「まずは柔らかい大根から」
「まずは軟らかい大根が食べ…