4月中旬に見ごろを迎えた弘前公園の桜。GWには葉桜になった=青森県弘前市、江湖良二撮影
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 本州で最も遅い春を迎える北東北の「観光」が、地球温暖化の影響を受け、様変わりしつつある。桜の見ごろは、もはや大型連休と重ならない。将来、気温は4度上昇するとの予測もある。観光地では何が起き、どう知恵を絞ろうとしているのか。

 「(さくらまつりは)前半は良かったが、後半は何のためにいるのかわからなかった」。青森県弘前市で4月12日~5月5日に開かれた「弘前さくらまつり」で、おばけ屋敷を出した札幌市の水間晋さん(58)は嘆いた。

 全国有数の桜の名所「弘前公園」。52品種2600本が咲き誇り、多くの観光客を呼び込むが、満開の時期は早まっている。

 市によると、最も多い品種ソメイヨシノの満開は、戦後初めてまつりを開催した1947年には5月7日だった。2014年以降はGWの前に迎えている。

 昨年の満開はまつり史上最速の4月13日。開幕した21日は葉桜という異常事態となった。来園者は204万人で、過去最高だった08年の292万人に遠く及ばなかった。

まつりを急きょ前倒し

 こうした教訓から、今年は開…

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