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全英オープンでプレーする女子ダブルスの永原和可那(右)、松本麻佑組

 今でも夢に見ることがある。

 2021年7月29日、東京オリンピック(五輪)のバドミントン女子ダブルス準々決勝。永原和可那(28)は松本麻佑(28)=いずれも北都銀行=とともに、韓国ペア相手に熱戦を繰り広げていた。

 最終ゲーム、20―18とリードしてマッチポイントを握った。だが、同点に追いつかれる。その後、何度も「あと1点」に迫りながら、決めきれなかった。

 26―28でゲームを落として敗退。18、19年の世界選手権を連覇し、金メダル候補と目された五輪では表彰台にも届かなかった。

 「一生忘れない」と振り返る敗戦が、一つの決断に導いた。

 「もう1回、五輪を目指して…

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