「全国犯罪被害者の会」の解散を前に、会見で話す岡村勲さん=2018年5月25日午後、東京都千代田区、山本裕之撮影

 犯罪被害者の実情を訴える「全国犯罪被害者の会」(通称・あすの会)を立ち上げた弁護士の岡村勲さんが2月24日、肺炎のため死去した。95歳だった。葬儀は近親者で営んだ。「お別れの会」を後日開く予定。

 高知県出身。1957年に一橋大大学院を修了し、59年に弁護士登録。97年、自らの弁護士活動をめぐって逆恨みした男に妻を殺害された。

 遺族なのに事件記録を閲覧できなかった経験などから、2000年に別の事件の被害者とともに「あすの会」を設立し、代表幹事を務めた。犯罪被害者の権利拡充を求めた活動は、被害者が公判で被告に質問するなどの制度改正につながった。

 あすの会は18年に「目標の大部分は達成できた」として解散したが、22年から「新あすの会」として活動を再開。岡村さんが再び代表幹事を務めていた。

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