廃城や倒壊といった苦難を乗り越え、地域で守られてきた丸岡城天守(福井県坂井市)の歴史をまとめたマンガ本を、市が発行した。市内の小中学校に配られるほか、図書館やコミュニティセンターなどで読むことができる。
本はA5サイズの40ページの「丸岡城お天守物語~天守を守った人々~」。丸岡藩誕生から今年で400年となるのを記念し、専門家の監修のもと3千部つくった。
物語は1600年代前半に建てられた天守が、廃藩置県のあと廃城になった場面から始まる。取り壊しのおそれがあったが、地元の商人らが200円(現在の95万円ほど)で買い取り、寺として保護した。昭和に入り、資金難で老朽化が進む中、旧丸岡町出身の実業家・荒田太吉の寄付で修理が実現。その様子を技術者の竹原吉助が写真に残した。
小学校の授業にも活用
しかし、修理から5年後の1…