イラスト・きたむらさとし

悩みのるつぼ 相談者(60代女性)

 私は全国に支店がある組織の支店長をしています。60歳で前職を定年で辞め、ここに再就職しました。支店の庶務担当が退職することになり、募集をかけたところ、男女4人ずつ応募がありました。職務経歴書を見ると、能力が高そうに思われる方が男女ともにいました。

 事務職は女性に人気があるので、この状況はちょっと意外でした。ところが、男性の職員たちは「庶務担当の席に男が座るのはありえない」と口々にいいます。いまの庶務担当の女性も「この仕事は男性には無理」といいます。全国の支店にいる庶務担当も全員女性。過去の経緯はわかりませんが、庶務を女性に限る理由はないと思います。

 私も全国で、ただ1人の女性支店長です。聞いたわけではありませんが、「支店長席に女が座っているなんてありえない」と思われているのではないか、と心配になりました。以前、女性支店長がいたこともあったが、任期途中で辞められたそうです。

 よし、それなら逆張りで「女支店長、男庶務担当」にしたろか、とも思いましたが、それも大人げなく。どう考えればよいでしょうか。

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■回答者 社会学者・上野千鶴…

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